【Disney+】ウェアウルフ・バイ・ナイト

マーベル作品としては異色のR-15指定の短編スペシャル配信ということで、様子見のスタンスで見てみた「ウェアウルフ・バイ・ナイト」。ほぼ全編がモノクロで、なんとなく「ムーンナイト」のような色も感じられたので、さほど期待していなかったのだが、思った以上に面白かった。原作にもなじみがなく、設定もわからないままではあったが、わかりやすいストーリーと対立抗争にはすぐに世界観に没入できた。

主演のガエル・ガルシア・ベルナルは、「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」でのとぼけた個性的な雰囲気を残しつつも、人狼っぽさも匂わせる存在感十分な演技。エルサを演じるローラ・ドネリーはまるでジェシカ・ジョーンズのような雰囲気の役者だが、さすがに「ジェシカ~」につなげてしまっては、彼女の戻る場所がなくなてしまうので、出演させるのは無理なのだろう。

本作は「スペシャル・プレゼンテーション」という位置づけだが、映画の前哨戦のようなものだろうか。R-15指定らしい残虐というか、思い切った殺戮シーンも含め、映画版でじっくり見せてもらいたい要素もあるので、ぜひもっと長尺で楽しませてもらいたい。「ムーンナイト」も単独では期待外れ感が強かったが、本作と絡ませることができれば、世界が広がるだろう。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」にも同様の位置づけの配信があるようなので、こちらにも期待したい。