【映画】ゆるキャン△

映画ゆるキャン△は、アニメ本編から5年後の世界を描く別の展開なので、「劇場版」ではなく「映画」としているとのこと。6月中旬に関係者試写を見ていたのだが、中身について大人の事情で語れなかったが、金曜日の上映開始をもってようやく情報解禁となった。社会人になった主人公たちの生活も織り込まれており、キャンプ以外の部分でも見応えがある作品に仕上がっている。

キャンプといえば、僕は学生時代に今はもう閉園になってしまった遊園地の飲食部門でアルバイトしていたが、忙しい日にはキャンプ場スタッフの応援をすることもあった。お客様に薪の組み方を教えたり、カレーの調理を指導したり、テントを張ったり畳んだり。ゆるキャン△の世界は、そんなことを思い出させてくれ、懐かしさすら感じる。そして、僕が当時住んでいた辺りでは、東京都内とはいえ裏山が遊び場だったり、山道の途中に土器の破片が落ちていたりと、まさに本作がなぞってくれている世界なのだ。日常の中に、いろいろ楽しいことがあったのだと、あらためて思い起こさせられた。

ストーリーは、山梨県の観光推進機構に就職した千秋を他のメンバーがサポートする形でキャンプ場を作るのだが、近所のその道のプロが指導してくれるあたりは、まるでDASH村のようだった。リンは名古屋勤務なのだが、僕にとってはなじみのある一宮市の風景が冒頭に登場したり、なでしこが都内西部のアウトドアショップに勤務していたりと土地勘があるだけに、想像が膨らんでしまった。県の意向なのにボランティアで仕事をさせるのかなど、ツッコミどころもあるものの、映画作品として純粋に楽しむ上では何の支障もないだろう。「こういう時間の過ごし方もいいよね」という感覚が、きっと頭の中をよぎるはずだ。