【Disney+】ホークアイ エピソード1&2

いよいよ始まった「ホークアイ」だが、ここまでのマーベルのドラマシリーズに比べて「映画ではなくドラマ」としての作りの完成度が格段に上がった印象だ。「ワンダヴィジョン」はちょっと展開に凝りすぎ、「ファルコン&ウィンターソルジャー」はマニアック、「ロキ」は設定にこだわって低予算をカバーした感じだったが、本作は無理に映画と差別化しようという試みもなく、単に長い映画作品を6話に割ったような作りにここまでのところは見える。それはネガティブなわけではなく、僕にとってはとてもポジティブに受け入れられていることだ。

「ベイツモーテル」のノーマ役や「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」のエマ役が印象的なヴェラ・フォーミガが、彼女らしさを保ちつつ、エキセントリックさを抑えめにした演技に目が留まる。ケイト役のヘイリー・スタインフェルドの味はまだ引き出されていないが、「ブラック・ウィドウ」のエレーナに似た二代目的な立ち位置なので、あまり被らないように個性を出してくれたらよいと思う。

主演のジェレミー・レナーは寡黙で真面目なキャラクターをベースにしながらも、笑顔やコミカルな一面もふんだんに見せてくれ、ホークアイとしては新たな魅力を醸し出している感もある。ローニンとしてのシーンも出てくるので、懐かしさもあり、過去とのつながりもそれなりに示される。ここからの4話が、ますます楽しみになった。