【Disney+】ファルコン&ウィンター・ソルジャー エピソード5

ファルコン&ウィンターソルジャーの最終話を控えたエピソード5は、「マーベル史上かつてないダークな展開」ということが予告されていた。そうなれば当然、本作のヒール役を担っている2代目キャプテン・アメリカにファルコンとバッキーが立ち向かう内容であることが、容易に想像された。しかし、それは思った以上に深いテーマに沿ったストーリーだったのだ。

初代キャプテンは、その資質であった愛国心と自己犠牲によって米軍の、ひいては米国のシンボルでありアイコンたり得た。ところが2代目は自己実現の欲求が強すぎて、それがために人を殺めてしまうキャラクター設定。そんなヤツにキャプテンの盾は預けられないという展開に加え、黒人(ここで「アフリカン・アメリカン」という表記を使うと話の本質が見えにくくなるので…)は米国の象徴にはなり得ないという非常に現実的な見解が示される。"Black Lives Matter"の問題もあり、最近はアジア系に対するヘイトも取り沙汰されるアメリカは、やはりWASPの支配から逃れていないということなのだろう。

これまで洗脳の影響もあって、唯我独尊的なキャラクター設定だったバッキーの表情が柔らかくなり、人間味を取り戻したかのような描写がなされている。これが最終話、そしてMCUフェーズ5につながる転換点なのかもしれない。この後に控えるロキやブラック・ウィドウ、そしてスパイダーマンにも期待が高まる。