【テニス】A Day at the Drive

アデレードで開催されたエキシビション大会「A Day at the Drive」の映像は衝撃的だった。いわゆる「密」な状態の観客のほぼ全員がマスクを着用しておらず、ボールパーソンも同様。Twitterでも、これがライブ映像とは信じられないという声が多く見られた。セルビアでの去年のエキシビションでは、同じような状況から選手間でのクラスターのいような状況を引き起こしているが、そんな中でのこの措置はオーストラリアもしくはサウスオーストラリア州としての「コロナフリー」の自信表明のように見えた。ただ、州としての権限が強い国なので、全豪のメルボルンで同じことが起きるとは考えにくいようにも思う。

ナダルはしっかりとマスクをして彼らしい「ベイビーフェイス(善玉)」の一面を見せる一方、ジョコビッチは利き手の豆の影響でファーストセットを手下同様のクライノビッチに代行させるヒールっぷりを披露する。本人は「できる限りのことをやって、ファンを喜ばせた」つもりだろうが、「メルボルンと比べて練習が自由にできたせいで豆ができた」ということのようにも見えたし、途中から出てきてセットを奪われたシンネルとしては気分がよくないだろう。

それにしても、この大会名称を見るとクイーンのアルバム「A Day at the Races」と「A Night at the Opera」を思い出してしまう。邦題では「華麗なるレース」と「オペラ座の夜」なのでつながりがないように見えるが、原題ではこれらふたつはセットであって、古い映画の題名にちなんでいるのだ。