【UEFA女子CL】熊谷のリヨンが優勝

欧州女子チャンピオンズリーグUEFA Women's Champion League)の決勝は、オリンピック・リヨンヴォルフスブルクサン・セバスチャンで対戦した。3-1でリヨンが招致したこの試合で、なでしこJAPANではセンターバックを務める熊谷紗季はMFとしてプレーし、敵陣ペナルティエリア付近にこぼれてきたボールを狙いすましたミドルシュートで2点目を奪った。DFの陰からボールがポストぎりぎりに飛んできたので、GKとしては対処が難しかったことだろう。

ヴォルフスブルクの守備はボールへの寄せが遅く、なんとなくのんびりした印象。サイドアタッカーが威力を発揮したリヨンの前では、持ち味が出せなかったのかもしれない。優勝セレモニーで熊谷は14番のジャージを、背番号を見えるように前にして着用していたが、これはノルウェー人のストライカー、ヘーゲルベルグのもの。彼女は負傷でベンチ入りできなかったが、2年前にバロンドールを受賞したスター選手だ。そんな配慮を見せながら、列の端でうれしそうに飛び跳ねる熊谷が素敵だった。

熊谷はワールドカップチャンピオンズリーグを制しているわけで、男子では考えられないくらいの大活躍だ。リヨンではすでに5シーズンを戦い、存在感も示している。日本サッカー界にとっては至宝というべき選手だろう。