【USオープン】大坂なおみ―土居美咲

いよいよ無観客で開幕したテニスのグランドスラム大会、USオープンの女子1回戦で大坂なおみ土居美咲との日本人対決。序盤は左足の腿裏の負傷を気にしたのか、全力でプレーできていない印象だった。土居の出来も悪くなかったが、ファーストセットはやや硬さも見られ、大坂が先取する。しかし、セカンドセットでは先にブレークした土居がサービング・フォー・ザ・セットを落として追い付かれたものの、第12ゲームを再びブレークしてファイナルセットにもつれ込んだ。

土居は組み立てが冴え、オープンコートを作ったり効果的なスライスを交えたりして、自分のペースにうまく持ち込んだ。しかし、タイトルを取ったことがあるニューヨークで、しかもW&Sオープンの決勝を棄権して迎えた初戦で大坂としては負けるわけにはいかない。自然とギアも上がり、サーブのスピードも威力も増していった。表情こそ淡々としていたが、心の奥底では勝負師魂が目覚めたのだろうか。

土居にも勝てるチャンスはあったのだが、要所を締めた大坂が駒を進めた。次の相手となるジョルジは簡単な相手ではないが、序盤で勢いを見せつければそのまま勝ち切れるのではないか。負傷の経過が気になるところではあるが、せめてセカンドウィークまでは大坂の姿を見ていたいものだ。