【ローランギャロス】ダニエル太郎―クリザン

テニスの「全仏オープン」ことローランギャロスの男子シングルス1回戦で、ダニエル太郎はツアーに復帰したばかりのクリザンと対戦。いつものようにステイバックして拾いまくり、相手のミスを待つスタイルはダニエルのディフェンダーらしさを発揮していた。序盤はクリザンのドロップショットが効果的に決まる一方、左右の揺さぶりはあっても前後に変化をつけないダニエルは苦しんだ。

しかし、ダニエルの真骨頂は粘れるところ。第3セットを逆転で奪うと、第4セットも0-4の2ブレイクダウンから一気に流れをつかんで6ゲームを連取。このあたりからクリザンは肩の不調を訴え始め、足取りも重くなってきていた。ファイナルセットに入ってもダニエルが3ゲームを連取し、前のセットから合わせて9ゲームの連取となった。続くクリザンのサービスゲームで0-40と、ダニエルが3つのブレイクポイントを握ったところでついにクリザンが棄権を宣言した。

終盤はクリザンのドロップショットを読み切りながらリターンが甘くなってポイントを失ったことは要改善ではあるが、左右に深いショットを散らして出足を止め、攻める姿勢を見せていたところには成長を感じさせた。2回戦の相手はディフェンディングチャンピオンのバブリンカだが、勝つチャンスはないわけではない。アプセットを期待しよう。