【マドリードOP】錦織ベスト4へ

テニスのマスターズ1000大会、ムチュア・マドリード・オープンの男子シングルスは、錦織圭がベスト4進出を果たした。初戦となった2回戦の相手は乗せると怖いフォニーニだったが、土壇場でフォニーニがポイントペナルティを受けて握ったマッチポイントをしっかり決めてくれた。序盤は攻めていた錦織だったが、中盤から守りに入ってしまったところに不安を残した。

3回戦は、これまで6戦して勝ったことのなかったガスケ。この試合も競った展開となったが、要所で攻めた錦織がストレートで勝ち切る。そして迎えた準々決勝の相手はキリオス。好調な相手だけに、決して楽な戦いになるはずはない。第1、第2セットともタイブレークにもつれ込むと、ちょっとした勝負の綾でセットオールとなった。

第2セットのタイブレークをものにして勢いに乗りかけた錦織だったが、続く第3セット第2ゲームはキープされて膠着状態になるかと思いきや、第4ゲームのブレイクポイントからこの試合の両者を通じて初めてのブレイクを奪いリードした。キリオスのサービスは絶好調だったが、錦織もサービスが冴え、またバックハンドのダウン・ザ・ラインが要所で決まって流れを手放さなかった。第9ゲームは3つのマッチポイントをセーブされデュースに持ち込まれたが、それでも落ち着いていた錦織が最後もバックのダウン・ザ・ラインを決めてくれた。

準決勝の相手は王者ジョコビッチだが、今の出来ならば五分以上の戦いは期待できそうだ。大物喰いの後の試合は燃え尽きたように負けることの多い錦織だが、キリオスに勝っても満足はしていないだろう。明日未明の試合が楽しみだ。