【山種美術館】ゆかいな若冲・めでたい大観

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恵比寿駅から歩くと遠いイメージがあり、渋谷からバスに乗るのも面倒なのでなかなか訪れなかった山種美術館ですが、実は恵比寿から徒歩10分ほどで助かりました。「ゆかいな若冲・めでたい大観」は伊藤若冲横山大観の作品を中心に、新春の寿ぎをテーマとしたキュレーションでした。

伊藤若冲は、渾身の作品と肩の力を抜いた作品の対比が面白く、どちらも味わいがありますね。「群鶏図」はニワトリの鶏冠と表情を多彩に描き分けた力作で、一方「布袋図」や「恵比寿図」はシンプルでコミカルな線で表現されています。河鍋暁斎奥村土牛の作品もじっくり堪能でき、非常に見応えのある展覧会です。

以前から感じていたことですが、日本人は様式という制約の中で表現することが得意なのだと、あらためて感じました。掛軸や屏風のような独特のレアイアウトの限られたスペースだからこそ、対象を選んで配置する妙があるというものです。