【サントリー美術館】河鍋暁斎展

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サントリー美術館で開催されている河鍋暁斎(かわなべきょうさい)の展覧会「その手に描けぬものなし」を訪れました。河鍋暁斎はカラフルな色彩や扱う対象の多彩さから、若冲のような印象を受けがちではありますが、彼の魅力は筆のタッチを最大限に活かすテクニックだと感じます。線の太さの揺れや離す際のかすれが、明らかにインテンショナルに使われているのです。

明瞭な色使いとオランダ風俗画のようなテーマに潜む細やかな技術こそが、作品に温かさと優しさ、それに親しみを与えているのではないでしょうか。率直に言って「下品」なテーマも少なくないのですが、それが当時の民衆にとっては普通に生活の一環だったのでしょう。