【ロンドンオリンピック】勝つ気がなければ認めない

ロンドンオリンピックのサッカー男子は開幕前の評価を覆して準決勝に進出しながらも、韓国に敗れて4位となった。「メダルが取れなかった​」ことではなく「内容のないゲームをしてしまった」ことが残念だ。明らかに勝ちに来た韓国に対し、「このチームでの最後の試合をしに」来た日本。それは選手起用に表れていた。

プレスもかからず、ゴール前で勝負にすら行けないことは事前にわかっていただろうに、永井や東を先発で起用した関塚監督。予選の間に、時間のない中で流れを変えるといタスクに直面せず、ゲームプランもない中で交代出場した杉本や宇佐美は気の毒だ。永井に近いタイプの斎藤は動きやすかっただろうが、杉本も宇佐美も機能していなかったし、それは選手の責任ではない。

メダルなんかどうでもいいし、韓国に負けたって構わない。しかし、せっかくの大舞台で「勝つ」意識がないゲームをした彼らを、僕は認めない。オリンピックが「参加することに意義がある」のは、「ベストを尽くし」てこそであり、サッカーという競技におけるベストとは、何が何でも勝つためにピッチに立つことだと僕は思う。オリンピックに年齢制限がある以上、オーバーエイジという例外を除いて彼らが「忘れ物」を回収する術はない。そして、彼らが揃ってワールドカップの代表になれるほどには、世の中は甘くないのだ。