【ブリヂストン美術館】シャルパンティエ嬢に会いに

クリスマスイブにホテル西洋銀座のケーキを受け取りに行く途中に、京橋のブリヂストン美術館に立ち寄りました。お目当ては、ルノワールの「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」。赤と青の線を巧みに使った白人少女の肌の色が、とても印象的な作品です。この美術館は、東京近郊では佐倉の川村記念美術館と並んで常設展示が充実しています。

そして、モネの「黄昏、ヴェネツィア」に印象派の原点を感じ、マティスの「青い胴着の女」の色彩に酔い、さらにはピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」やカンディンスキーの「二本の線」まで堪能できます。混み過ぎていることもないし、新聞社が配った招待券もないので客層も落ち着いていて、上質な時間が過ごせるんです。

この日は「野見山暁治展」も開催されていました。初期の作品はプロレタリアート的な労働と悲哀を感じる作品で、日本における美術の位置づけが「身の丈を楽しむ」のではなく「嘆く」ものであったのだと再認識させられます。それでも後期の作品は明るさと余裕を増し、人生を謳歌しているかのように見えるのは時代背景の影響も大きいのでしょうか。

http://www.bridgestone-museum.gr.jp/