【Bunkamura】モネとジヴェルニーの画家たち

東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで展覧会「モネとジヴェルニーの画家たち」が2月17日まで開催されています。僕のお目当てはモネの一瞬の視覚を捕らえたような淡い色彩の作品でしたが、一番強く印象に残ったのはジヴェルニーという街の持つ力でした。

モネの時代に300人以上の画家の「芸術家村」になっていたジヴェルニーでは、多くのアメリカ人画家も活動していました。フレデリック・ウィリアム・マクモニーズやセオドア・ロビンソンといった画家の作品を見るのは初めてでしたが、そこに再現された森と水と太陽の光に、モネとは違う視点ながら共通の美を感じたのでした。

アメリカ人の作品ではセオドア・アール・バトラーの「画家の子どもたち ジェームズとリリー」に描かれた子どもの顔が、マリー・ローランサンルノワールを思わせるような視線を引き寄せるを持っていました。ちなみに偶然でしょうけど、「ジェームズとリリー」ってハリー・ポッターの両親の名前ですね。また、セオドア・ロビンソンの「果樹園にて」の上方から俯瞰したような視点も、目新しくはないものの新鮮な印象があります。

全体的な印象としては、やはりモネの「瞬きする間に捕らえたような色彩」は秀逸だということです。きっちりとしたデッサンではない分、かえって彼が本当に何を見て、何を視覚で認識していたのかを如実に表しているのだと思いました。

http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_10_monet.html