【直島】地中美術館

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地中美術館のコンセプトは、「自然と人間を考える場所」。展示されている作品の数は少ないのですが、それぞれに充実した内容なので、十分に満足できるはずです。建築は安藤忠雄で、DNAの「らせん構造」を思わせるようにコンクリートの建物に回廊が設けられています。ヨーロッパのパティオのような雰囲気でもあり、独特の世界観を感じさせてくれます。

館内では、まずクロード・モネの部屋へ。モネの「睡蓮」としてはやや出来の粗い感じのする作品ですが、スリッパに履き替えて入室する仕掛けとも相俟って、特別な空間に仕立てられています。オランジュリー美術館やアサヒビール大山崎山荘美術館に勝るとも劣らない展示でした。

ジェームズ・タレルの作品は、階段を上って幻惑される感覚の部屋にグループで入ります。淡い色彩が霞のようになっている室内では、眩暈すら覚えます。そしてウォルター・デ・マリアの作品は、五感を使って味わう大作。見る角度によって、さまざまな表情が読み取れました。

鑑賞を終えて地上に戻った感想は、「お腹いっぱい」。ジェームズ・タレルに目を眩まし、クロード・モネに包まれただけで、もう何もいらない気分でした。

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