土曜日に、丸の内の三菱一号館美術館で開催されている展覧会「奇跡のクラーク・コレクション」を鑑賞しようと思い立って、まず気になったのは「今日の靴は、音が響かないか?」でした。この美術館は靴音が響くので、僕はとても気になってしまうのです。
さて、序盤はありきたりなコローの風景画などが続き、ちょっと期待を裏切られた気になりました。しかし、中盤からの展開は圧巻でした。モネとルノワールのコレクションだけでも、十分元が取れるほど素晴らしかった! モネはエトルタやジヴェルニーなど、おなじみの風景を独特の色彩で描いています。ヴェネツィアを描いた作品は、靄に包まれた都市の記憶が呼びさまされました。
一方、ルノワールは写実的なアプローチの作品もあるんですね。印象派らしい作品では、白人の肌を描く赤と青の使い方には、いつもながら感動させられます。「劇場の桟敷席」は、ポスターで見たのではまったく印象が異なるので、ぜひ生で鑑賞してみて欲しいと思います。
この他にも、相変わらずダンサーフェチなドガやベルト・モリゾ、ブグローの作品も見応えがあります。通路の狭さの割に来場者が多いので見やすくはないのですが、これだけのコレクションを見る機会はそうそうないので、必見です!
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