【大分-柏】まずは結果

攻めの形はもうひとつだった。チェ・ジョンハンがカウンター気味に仕掛けてキム・ボギョンにラストパスを送った得点のシーンは素晴らしかったが、それ以外の好機をことごとくつぶした。「決定力不足」と呼ぶのか簡単だが、判断の遅さとポジショニングの悪さが気になる。シュートを打てるポジションに走り込むのではなく、マークを受けないポジションを好んでいるように見えるが、気のせいだろうか。

柏がレアンドロ・ドミンゲスの退場によって1人少なくなっていたため、皇甫官監督が最も警戒したのはセットプレーからの失点だった。まずは森島を、そしてさらにはDF登録の松原も前線に投入して「高さ」を揃えたのは、決して放り込むサッカーをするためではなかった。セットプレーの守備で競ることができる枚数を増やしたということで、これは正解だったと信じている。

大分 1-0 柏(得点:キム)

<GK>清水:6(まだ怖い場面あるが)
<DF>藤田:6(カバーリングに冴え)、菊地:6(自重しつつ、らしさも)、池田:6(無難にこなす)
<MF>土岐田:5.5(精度低い)、宮沢:6(切り替えに貢献)、姜:5(パス短く危険)、キム:6(持ち過ぎも1ゴール)、内田:5.5(突破に精彩欠く)
<FW>チェ:6(アシスト評価も連携不十分)、河原:5.5(ボール収まらず)
<SUB>梅田:5.5(役割不明確)、森島:5(無駄なファウル)、松原:5.5(どう育てるのか)
※下川、チャン、小林、為田は出場せず
<監督>皇甫官:6(10人相手にセットプレー警戒の交代策はOK)

気になるのは、相変わらずのケガ人の多さと松原の起用法だ。昨年の失敗から何も学んでいないかのような、フィジカル整備の失敗。そして松原は17歳の2種登録でありながら、すでにセンターバックサイドバックボランチ、前線とユーティリティぶりを発揮している。今はもっと、じっくり育てるべき時なのではないかと、心配になってしまうのだが…