【のだめカンタービレ】21巻発売

のだめカンタービレの21巻が発売されたのですが、実はこの発売日情報に気づかず、昨日になってすでに発売されていることを知りました。それであわてて今日購入し、さっそく読み切ってしまいました。この程度の分量だと、セリフのない部分も多いので1時間とかからずに終了してしまうのがちょっともったいないところです。

さて今回のストーリーは、主人公のだめも含んで大人っぽい展開です。ラヴェルベートーヴェンのピアノ協奏曲に絡めた登場人物の感情の起伏はなかなかわかりやすいし、パリらしい雰囲気も感じられて読み応えがあります。千秋をめぐりのだめ、そして孫Ruiとの人間関係が楽曲とオーバーラップして、まさに音楽のようにページを手繰ることができるでしょう。

全体的に「真面目な」造りになっていますが、そこは「のだめ」。ちゃんとギャグの要素も盛り込まれています。鬼才シュトレーゼマンはこれまでよりはおとなしめな登場ですが、このストーリーの中での狂言回し的な役割としては完全にツボを押さえ切っている感じがします。イタリアへ演奏旅行に出かけた千秋を想うのだめに絡む「ミルヒー」に、今後の彼の立ち位置を見たような気がしました。