【人事の話】人事は宣教師だ

人事の仕事っていうと「採用」が一番わかりやすいと思う。だけど、人事にとって一番大切なことは、「まだ社員じゃない人を社員にするか」よりも「すでに社員になっている人を、いかに本物の社員たらしめるか」にある。言い換えると、その会社にとって必要な価値観やビジョンを、社員にきっちりと伝えないといけないのです。人事部員のイメージとして、ちょっとクールで会社と社員の板ばさみになっているような印象があるかもしれない。でも、僕が考える人事の理想像は宣教師。いかに会社の基本となる考え方(=教義)を、熱く語れるか、そして実践できるか。

社員と会社の板ばさみになるんじゃなくて、いかにそれを翻訳して熱く伝えられるか。社員から会社へ、会社から社員へ・・・ 採用面接のときも、ただ候補者の採否を見極めるだけじゃなくて、会社のビジョンを語って、その気にさせることも重要な仕事なのです。

そうは言っても、現実問題としたら疑念を抱かないことはあり得ない。でも、それを見透かされてしまったり、躊躇したりしちゃいけない。それが人事の役割なのだ。だから、人事部員だって、採用や社員との面談では結構緊張するものなんですよ。