【柏崎原発問題】節電のお願いが

我が家の郵便受けに「節電にご協力をお願いいたします。」というタイトルの東京電力からの印刷物が投函されていました。中越沖地震が「東電の想定を超えた」というより、「活断層の規模などにおいて東電の見通しが甘過ぎた」ことが指摘されている状況で、この印刷物に書かれている内容は実に自分勝手です。

確かに地震は自然災害だから、発生するのはやむを得ない。でも、自分たちの建設時の想定の甘さ、もっといえば自分たちの都合のいいように解釈したとしか思えないようなこれまでの経緯にはまったく触れずにただ「新潟県中越沖地震の影響により、当社柏崎刈羽原子力発電所の7基全てが停止しております」としか説明がありません。「7基」が何を指すのかも明確ではないし、自分たちの飯の種である電気を「使わないでくれ」と顧客に依頼することの意味を、東電はしっかり考え直すべきではなでしょうか。

かつて僕が某スーパーマーケットに勤務していた時に近隣の企業の事故で停電になり、レジは手計算(POSだから値段は店員が走って確認)で、冷凍庫には急遽ドライアイスを手配するという状況の中で謝罪に訪れた東電の社員は「電気法によって、自分たちには賠償義務がない」という説明をはじめます。ライフラインを扱う公益事業ということを差し引いても、いや公益事業だからこそもっと顧客の視点に立たなければいけないのではないでしょうかね。

最後に「その日の予想最大電力や節電のお願いなどをお伝えする<でんき予報>を当社ホームページなどでお知らせいたします」とありますが、誰がわざわざこちらからそんなものを見に行くと思っているのでしょうか。考えられるとすれば、停電したら操業できないような工場の関係者でしょうか。それにしても、ホームページに載せるから見に来いというのは、インタラクティブ・メディアの使い方としても違うと思います…