【人事の話】お勧め書籍「シャドーワーク」

人事の担当者として、僕がやろうとしていることがすべてこの本に書いてありました。これからの人事の役割は「社員を管理すること」ではなく、「社内のコミュニケーションをよくするために、カルチャー変革を促進すること」であると、はっきりと書かれています。自分がやろうと思っていることが、ここまで整理して書かれていると、嬉しくなりますね。

上司が部下を管理、評価することが仕事をする目的というわけではないですから、会社が目指すことを達成するために、組織とか役割を超えて何ができるか、何をするのかということを個々の社員が考えられる文化が必要なのです。

「シャドーワーク(シャドウワーク)」という語はかつてイリイチが家庭を支える主婦の労働に光を当てた際にも使われた言葉ですが、ここでは「上司に与えられたわけではない課題を自ら持って、自分のネットワークを広げながら実現させる」という意味で用いられています。これは、複雑化する社会で活躍するためのバイブルと言ってもよい本です。ただ、終盤の展開がやや冗長というか、無理やりトヨタやGEにつなげる必要はなかったのではないかとも思いました。

僕は筆者の一條先生には、前の会社の研修でお世話になりました。ちょっとニヒルに斜に構えたところもありますが、リベラルな発想でフェアな目線で物事を捉える、魅力的な人物です。

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