【NHL】キングズは福藤に賭けるか

セントルイスとの試合、途中交代でNHLデビューを果たした福藤豊は、その2戦後のアトランタで先発したものの2ピリ途中で無念の交代。しかし、現地18日のセントルイス戦では先発したブラストに代わって、2ピリ以降を任され、17セーブ1失点とまずまずの結果を残しました。

キングズはこのゴーリー不足の窮状に、ほぼ40歳のベテラン・バークを獲得したのですが、下部リーグに落ちたのは福藤ではなくブラストでした。キングズのヘッドコーチ・クロフォードは、「獲得したバークは故障を抱えているので、すぐに使える準備はできていない。当面は若いゴーリーを使う」という内容のコメントを残しつつも、次のゲーム現地20日のフェニックス・コヨーテス戦ではバークの起用にも意欲を示しているとのこと。要はまだ決断できていないというか、何のためにバークを取り、チームをどうしていくのかが見えない状況で、こんなことだからクロフォードの評判は良くないのでしょう。

しかしながら、少なくともバークも先日まで下部リーグにいて引退同然とも言われ、決して活躍していたわけでもない選手。普通に考えれば、バークで保険を掛けながら福藤を使うことになりそうなのですが…

そんな福藤の特集が、昨日のフジテレビ「すぽると」で放送されました。終始落ち着いた表情でインタビューを受ける福藤は頼もしかったのですが、残念なのはインタビュアーのフローラン・ダバディが十分な準備をせずに取材に臨んだこと。ホッケーライターの加藤美貴子さんの記事で「福藤がアメリカで受けた、人種差別的ないじめ」について書いていますが、ダバディは「ホッケーの世界は野球やアメフトと違って、北米出身でない選手を受け入れる土壌があるのではないか」と福藤に尋ねました。彼は一瞬とまどった後に肯定的なコメントを返したのですが、結果として彼の置かれた状況を正しく伝える報道にはならなかったのです。