【アジア大会】パキスタン戦は辛勝

前半立ち上がり早々に本田がFKを直接蹴りこんで先制し、終了間際に左サイドのクロスから3人が飛び込んで谷口がゴールとまずまず順調な展開。しかし、内容を見ると、パキスタンの中盤の守備は予想を大幅に上回る出来だった。攻めに人を割かずに守りを固めるのは弱いチームの常套手段だが、パキスタンの守備は組織的でしかも出足がよく、決して弱いチームの守備ではなかった。

後半、辻尾のシュートの当たり損ねを谷口がヘッドで押し込んで3点目を取る。実はこのシーンの直前に、青山直晃が負傷して本人は早くピッチを離れたいのに、主審も気づかずチームもゲームを切らないという中途半端で集中の欠けた状態が続いた。そして、青山に代えて田中を投入してシステムを4バックに代える。システム変更が落ち着かないうちに、不可解な判定で青山敏弘がイエローをもらったところから、パキスタンの直接FKが壁に当たって角度が変わり、ゴールインしてしまった。

これ以降、日本の選手が接触から倒れるシーンが相次ぎ、集中力を完全に欠いてしまったようだ。結局は退場者を出しながら3-2で逃げ切ったが、前に前に行くばかりではなく時間を稼ぐプレーがあってもよかった。余裕がないという印象の後半をどう修正してくるのか、反町監督の手腕に期待したい。それにしても平山はまったく機能していない。くさびに入っても、ただ中盤に落とすだけではまったく意味がないことに、本人は気づいているのだろうか?