【サッカーU22】北京決めた!

前半は激しい中盤のつぶし合いが続いたが、僕が懸念を抱いていたのは右サイドの守備だった。水野は攻めにおいてはポイントとなるプレーをするが、持ち場を離れてしまうことが多いため、守備に大きな穴を開けるリスクをはらんでいる。まさに今日も、そんな危ないシーンが散見された。しかし、そんな日本の守備を支えたのは細貝だった。浦和でアジアを制覇し、ベトナム戦に途中出場してゴールを決めたボランチの守備は、破綻しそうな日本の中盤をつなぎ止めた。

後半の中盤からは攻めるシーンが増えた日本だったが、それまでの間に効果的な攻撃ができなかったのは、前半立ち上がりのピンチで選手が後ろがかりになってしまったためだ。青山敏弘のパスが短いことが何回かあったこともあって、なかなか前線の2トップ+柏木までボールが届かなかったことで苦しい時間だった。

反町監督は、最後の最後で森島を準備したものの、結局交代のカードを切らずに終わった。守りに出るというメッセージを与えたくないという配慮だったように思うが、岡崎を早い時間に森島か梅崎に代える選択肢はあったのではないか。それにしても試合終了後のスピーチで思いを発散させた反町監督の熱さは、普段はあまり感じられないものだ。彼は新潟の監督に就任した際「右手に理論、左手にパッション」を標榜していたように、実は熱い気持ちを大事にする男なのだ。

これで北京でも、このチームの勇姿を見ることができる。そしてベンチの前には、僕たちの世代の代表として反町康治が立っていることだろう。今日戦った選手も、そのまま代表に選ばれる保証などない。更なるレベルアップをして、本大会に備えてもらいたい。おめでとう、反町ジャパン!