残念ながら、チーム戦術が機能しなければ大分の実力はこんなものだろう。逆に前節までチーム状態が最悪だったマリノスは、積極的な守備から運動量で圧倒したが、まさに戦術がハマったというところだろう。中盤の守備が空回りし、もともとスピード対応に難のある守備陣がたやすく切り裂かれてしまっては、お手上げだ。三木が低い位置でポストに入る大島に吊り出され、その裏を再三取られていたようだ。
攻撃もチグハグで、高松も松橋章太もいいところがなかった。唯一得点の予感を感じさせたのが高橋という状況は、手を打たなければならないだろう。松橋優も市原も、まだまだ個人で局面を打開できる選手ではない。結局は中盤が固定できていないことが、この状況を生んでしまったといえそうだ。
＜GK＞西川:5（集中も連携も欠いた）
＜DF＞深谷:5.5（スピード不足を露呈）、三木:4.5（前に吊り出され過ぎ）、上本:5（去年の悪い面が出た）
＜MF＞高橋:5.5（サイドは使えなかったが、ゴール前では奮闘。超絶クリアも）、ジュニオール・マラニョン:5（中盤の守備で機能せず）、藤田:5.5（ただ走らされただけ）、根本:5.5（細かいミスでチャンスつぶす）、金崎:6（サポートなく孤立）
＜FW＞高松:5（キープできず）、松橋章:5.5（サイド崩しても中央サポートなく）
＜SUB＞市原:5（役割が明確でなかった）、アウグスト:5（パス精度欠き、状態まだまだか）、松橋優:評価なし
※下川、梅田、西山、森重は出場せず
＜監督＞シャムスカ:4.5（コンディションの見極めミスから、捨て試合に）
この日のスカパー実況は先週に続いて、かつて「ＤＪジャンボ」として三ツ沢で横浜ＦＣのスタジアムＭＣを担当していた中村義昭だった。もともと解説なしでやらせると無難にこなすのに、解説者とコンビを組ませると、八塚浩を思わせるようなウンチク押し付け系のトークが目立ち、かなり耳障りだった。資料に目を通しただけの情報は、コアなサポーターには見透かされる。
