【スペインリーグ】大久保嘉人のチカラ

マジョルカが最終節で勝ち点1を挙げ、1部残留を果たした。勝っていれば自力で残留を決められたのだが、ホームゲームとはいえ相手はチャンピオンズリーグ狙いのベティスである。降格争いを演じていたレバンテはビジャレアルに敗れたので、結果的には負けでも残留できたとはいえ、引き分けての残留は地元サポーターにも大きな意味があっただろう。

伏線は前節にあった。大久保はチームの3得点すべてに絡む活躍で、チームを残留にぐっと近づけた。自らゴールを挙げた3点目の飛び出しもすばらしかったし、オフサイドポジションにいた味方選手にスペイン語で「触るな!」と叫んだと言うから、頼もしいじゃないか。しかし、それ以上に彼らしさを見せたのは2点めだった。右サイド深くに切り込み、ドリブルでDFをかわそうとしてボールを失ってしまう。ところが、ファールを受けたとプレーを止めるDFを尻目にもう一度ボールに追いつき、大久保は速いクロスを上げた。ヘッドですらされたボールがフリーのアランゴに渡ってゴール。まさに大久保のゴールへの貪欲さが生んだ得点が、チームを勢いづけたのだ。

さて、ワールドカップ予選である。ジーコさん、大久保は使いづらい選手だし、カードもたくさんもらってしまうけど、今代表に必要なのはこのチカラじゃないかな?