大分は押されていた。サイドも京都に支配されていたし、セカンドボールはほとんどシジクレイの足元に戻っていった。それでも勝ち切ることができたのは、チームの成長であることは間違いない。今の大分は安心して見ていられる。フェルナンジーニョは柳沢が、そして田原がゴールに迫っても、本当に危ないシーンは数えるほどだった。
攻撃はエジミウソンの不在もあって、物足りなさを感じてしまう。ボールをＤＦライン＋ホベルトで回しているときの藤田のポジショニングが悪く、どうしても無理なロングボールにならざるを得ないシーンが目立ったのは修正点だろう。ウェズレイにはボールが収まっているだけに、金崎が消極的になっていることも気になるところだ。前節、今節とセットプレーでの得点を守り切ったが、やはり流れの中での得点が欲しい。
＜GK＞西川:6.5（ファインセーブ連発）
＜DF＞深谷:6（サイドからの仕掛けに対応遅れも）、森重:6.5（冷静かつ素早い守備）、上本:6（やや不安定だった）
＜MF＞高橋:5（サイド使えず）、藤田:5.5（守備無難も攻めの起点になれず）、ホベルト:6.5（鋭いシュート見せる）、鈴木:6.5（絶妙のクロス上げる）、金崎:5.5（積極性欠く）
＜FW＞森島:6（得点もミス多し）、ウェズレイ:6.5（ポストとして機能）
＜SUB＞西山:6（時間を考えたプレー）、小林宏:6（左サイド封じる）、高松:6（復活感じさせる）
※下川、小林亮、清武、前田は出場せず
＜監督＞シャムスカ:6（交代は適切だが攻撃は機能せず）
交代出場した高松は、短い時間ながら足元のボールさばきに復活を感じさせた。森島も結果を残しているが、高松が本来の仕事ができればエースの座は彼の下に戻るはず。ナビスコ準決勝を控えて、戦力が一層整いつつあることは、非常に頼もしい限りだ。
