【JAL】サイパン便を10月運休

トラブル続きの日本航空が、ビーチマーケット便を大幅に縮小する方針を打ち出した。ホノルル便、グアム便を減便するほか、サイパンからは完全撤退するという。コンチネンタルのグアム乗り継ぎやノースウェストがあるだけに、サイパンが急に遠のいてしまうわけではないが、日本市場に頼る部分の大きい北マリアナ連邦としても痛いところだ。

しかし、JALのこの方針転換、僕にはまだ読みきれないところがある。実はJALは羽田発サイパン行きのチャーター便を飛ばしている。コンスタントに利益を確保するのが難しい定期便から撤退し、羽田発という利点を活かしたチャーター便に特化するという選択は、十分ありそうだ。また、JALサイパンにホテル・ニッコーを持っている。中心地ガラパンから離れた立地で苦戦している上に、目の前のショッピングモール「ラ・フィエスタ」は大学に転用されることが決まっている。果たしてJALはホテルも撤退するのか、あるいはチャーター便+ホテル事業で利益の取れる公算があるのか。

もともとJALは、ビーチマーケットをJALウェイズに運営させ、日本人でない客室乗務員を駆使して人件費を抑えていたものだが、それでも採算が合わないのであればいよいよ海外旅行ビジネスは厳しい低迷にあるのだろう。今後の各社の動きに注目したい。