【ウィンブルドン】大坂なおみ―ディアヌ・パリー

ローランギャロスでシフィオンテク相手に素晴らしいテニスを披露した大坂なおみは、好調さを維持したままウィンブルドンの1回戦に臨む。大会前の情報でも、大坂自身がかなり状態のよさを実感しているようだったので、期待も高まっていた。

対戦相手のパリーは、大坂を意識し過ぎていたような印象。序盤からパワー全開で飛ばす大坂に対し、力で負けないように無理してしまい、精度を欠くプレーに陥ってしまった。大坂はベースラインいっぱいまでの深くて勢いのあるショットでパリーを押し込み、力強い逆クロスで仕留める場面が何度も見られた。

セカンドセットに入ると、流れを取り戻したパリーに逆襲されセットオールに。そして迎えたファイナルセットも、大坂はブレークを先行される。しかし、調子のよいときのなおみちゃんは粘り強い。ここからブレークバックして追いつくと、5-4で迎えた第10ゲームはパリーが再び無理をしてしまい、ダブルフォルトを繰り返して自滅してしまった。

陣営席には、艶やかな赤いドレスに身を包んだお母さんが陣取り、仏頂面のフィセッテコーチの後方で華を添ええる。また、オンコートインタビューでは、なおみちゃんに対して声援を送り日の丸を振り続けていた男性への感謝が伝えられた。このインタビューを通して大坂の表情は明るく、余裕を見せながら深みのある受け答えをしていた。この感じなら、セカンドウィークまで勝ち残ってくれそうな予感がするし、もっと先まで行ってくれるかもしれないという期待も持たせてもらえた。