【大分—栃木】不毛な実質ゼロトップ

ミッドウィークの天皇杯で鹿児島を破って勢いに乗って欲しかったところだが、結局代わり映えのしないディフェンシブなFWを起用した不毛な「実質ゼロトップ」を継続した大分トリニータ。負傷者が多すぎて人手不足であることは重々承知だが、それにしてももっと戦い方があったのではないか。

個人的な好みで言えば、長沢とキム・ヒョンウの2トップに期待していたし、天皇杯で鮎川を45分間使えたのなら、リーグ戦で使って欲しかった。起爆剤が必要なのはカップ戦ではなく、リーグ戦なのだ。疲れの溜まっているであろうボランチ陣も、最初から中川や野村をインサイドで使った方がよかった。なぜなら、前半はチャンスこそ作れていたものの、ビルドアップは全然できていなかったからだ。

今季は戦力不足ということを鑑みて監督批判は控えてきたのだが、こう毎試合何の進歩もないゲームを見せられるといい加減クレームをつけたくなってくる。新カタノサッカーとは名前だけなのか。プレスバックに労力を割かずに、FWを前線で勝負することに専念させてあげられないのか。資金的に夏のウィンドウでの補強も考えにくいが、このままでは降格圏に落ちても不思議ではない。