【全米映画俳優組合賞】第30回授賞式

Screen Actors Guild Awardsの授賞式は、LAからNetflixで生中継された。結果的には、ドラマ部門は相変わらず「キング・オブ・オディア(Succession)」が強く、リミテッド部門では「BEEF/ビーフ」、映画では「オッペンハイマー」の関係者が壇上に呼び込まれた。

僕が注目したのは、ドラマ部門の女優賞を獲得したエリザベス・デビッキ。オーストラリア出身の彼女は「ザ・クラウン」でのダイアナ妃役での受賞だったが、「ナイト・マネジャー」への出演が印象に残っていて、主演したオーストラリアのドラマ「ケタリング・インシデント~森に消えた少女~」でも難しい役柄をうまくこなしていた。ダイアナ役は、さらに一回り役者としての幅が広がり、自身としても殻を破った感覚があったのではないだろうか。

プレゼンターに名前を呼ばれた際には感極まった表情になり、スピーチでもあふれてくる万感の思いを隠すこともなく、喜びを噛み締めているようだった。身長191cmという長身だが、あの晴れ舞台ではそれほど目立たず、エレガントな雰囲気に見えた。

また、生涯功労賞を受賞したバーブラ・ストライサンドに割り当てられた時間の長さも特徴的だった。プレゼンターもジェニファー・アニストンからブラッドリー・クーパーへとリレーされ、そこまでも十分に長かったのだが、さらにバーブラ本人のスピーチも延々と続いた。個人的には1曲歌って欲しかったところだが、語りだけでも存在感を示していたところはさすがだ。