【バスケ】パリオリンピック予選 カナダ―日本

パリオリンピック出場権が賭けた予選の最終戦で、日本は戦術を変えてきた。ハンガリー戦で決まらなかった3Pを序盤は封印し、ペイント内での勝負を選択。それでも、サイズの大きいカナダを相手に互角の展開を見せた。代表選考に当たって、センターが1人しかいないことや渡嘉敷を呼ばないことを批判する声もあったが、ポジションは戦術で補うということで、走って守れる選手を揃えた人選は結果的に当たっていた。

5点差まではつけられるものの、そこから追いつかれることの繰り返し。メンタル的に、日本チームには厳しい状況が続く。2Q以降は3Pも織り交ぜるようになったが、エブリンと山本が要所でこれを決めてくれたおかげで、何とか受け身にならずに終盤まで持ち込むことができた。12人全員がプレータイムを与えられ、主力を休めながら、ファウルトラブルを避けながらも3点リードして4Qに突入した。

ここでも、一進一退のヒリヒリする戦いが続く。そんな中で結果を分け、日本をにパリオリンピック出場権をもたらしたのは、やはりタイトな守備だった。ショットクロックバイオレーションに持ち込んだ場面はもちろんだが、ステファニーが相手にトラベリングを誘発した守備も見事だった。

残り32秒で3点差に追いすがられたが、このプレーのカウントワンスローをカナダがミス。3点差でのオフェンスなので当然カナダはファウルに来るが、FTが安定している山本に来てくれた。山本は1本外したものの、4点差で残り17秒となった。

カナダがワンプレーで追いつくには、ファウルをもらって3Pを決めるしかない場面。日本はファウルを避けてフリーで3Pを打たせたが、これを決められてもキープして時間をつぶせばよいので狙い通りだった。結局これが外れてエブリンがリバウンドを押さえ、日本の勝利を告げるブザーが鳴った。

おめでとう、日本女子AKATSUKI JAPAN! パリで、男女ともに雄姿が見られることを楽しみにしている。