【バスケ】パリオリンピック予選 日本―ハンガリー

すでに1勝している余裕もあったのかもしれないが、それよりも圧倒的なアウェイ状態で迎えた終盤にギアを上げられなかったことがもったいない試合だった。序盤はシュートタッチこそいまひとつながら、スペイン相手に見せたタイトな守備がハマり、赤穂の鮮やかなブロックもあり、ダブルチームで相手をトラベリングに誘い込んだり、24秒を目いっぱい使わせた上でトラベリングさせたりと完全に日本ペースだった。

2Qにメンバーを落として主力を休ませるのはバスケの定石だが、ここで崩したリズムを最後まで取り戻せなかった。特に馬瓜姉妹はシュートタッチがまったく合っておらず、エブリンのFGが0/6、ステファニーが1/6では、流れを呼び込むのは難しかったことだろう。そんな中で気を吐いていたのは山本麻衣。独特のフォームから繰り出す3Pが要所で決まり、何とかハンガリーに食らいつく形を終盤まで保てた。

オリンピック予選のハンガリー会場は、これで全チームが1勝1敗で並ぶ大混戦。次戦のカナダも、決してあなどってよい相手ではない。とはいえ、この地元ハンガリー戦は「アウェイだったから」と割り切って、本来の日本が目指すバスケを貫けば結果はついてくるだろう。まずはリカバリーをして、悔いのない状態で臨んでほしい。