【Bリーグオールスター】NHK中継の是非

試合開始時刻を過ぎて放送に気づき、途中からNHKの中継を見始めたのだが、あまりにもスポーツ中継らしからぬ内容だったので、早々に離脱してしまった。オールスターがお祭りであることに異論はないし、選手たちもNBAのオールスターのように観客を楽しませるプレーを展開していた。守備がルーズになるのは、致し方ないところだ。

しかし、放送ではプレーしている選手や競技の魅力をもっと伝えるべきではなかったか。インプレー中にまったく関係ないエピソードを長々と語り、出場していない選手のインタビューを挟むのは、プレーしている選手へのリスペクトを欠くとは思わないのだろうか。これはスポーツ競技の会場でも同じことで、インプレー中に関係ないおしゃべりを近くの席でされるのは非常に不快なことだ。

特にバスケは、日本ではまだ発展途上のプロスポーツなのだから、にわかでも興味を持ってくれるファンを増やすことを考えるべき。かつて存在してbjリーグで、インプレー中のコートサイドで河内敏光コミッショナーが名刺交換していたのを見たときは、あまりの無神経さに自分の目を疑った。一方、松岡修造はテニス中継において、インプレー中には基本的にコメントをしない。その意味で、今回のNHKで解説をしていた節政貴弘は悪乗りしすぎだし、実況の田中秀樹も選手の名前以上に「節政さん」と何度も繰り返し呼び掛けていた。コート上ではファストブレイクやアリウープが展開されているにも関わらずだ。

フジテレビのフィギュアスケート中継も最悪な時期があったが、塩原恒夫が外されてからは改善が著しい。その競技のことを知らない、もしくはその競技への愛に欠けるテレビ局やスタッフに任せている限りは、放送技術も視聴率も、そしてそのスポーツの人気も上がることはないだろう。