【ベレーザ】主力離脱も圧勝

今季のベレーザは6月にゲームメイカーの籾木結花が米国に移籍(すでにスウェーデンに期限つき移籍したが、初戦での披露骨折で離脱中)してチャンスメイクに不安があったものの、長谷川唯がしっかりその役割をこなし、ここまで浦和に次ぐ2位ながら得失点差+23という圧倒的な攻撃力を誇っている。しかも、ここにきて右サイドバックの清水とセンターバックの土光という要が相次いで負傷離脱。今節は不動のGK山下まで欠場という状況でも、愛媛に5-1で快勝した。

今日も小林里歌子のハットトリックに加え、植木と長谷川がゴール。宮澤や遠藤も好調で、サブの選手も虎視眈々とチャンスをうかがっているから層の厚さがこの上ないのだ。もともとベレーザは、下部組織のメニーナで鍛えられて上がってて来るパターンなのだが、育成がしっかりしているといわゆるパイプラインが途切れない。これはビジネスの世界においても見習うべきポイントだ。

ただ、下から追い立てられてポジションを失い、出場機会を求めて移籍してしまうケースも非常に多い。それが結果的になでしこリーグの底上げにつながっているのも事実であり、女子サッカー界への貢献は素晴らしいものがある。プロリーグ開設に向けて準備が進んでいる日本女子サッカーだが、まだまだレベル感にはムラが大きいだけに、今後もベレーザの存在は欠かせないだろう。