【C大阪ー大分】監督探せず

代表経験者の並ぶセレッソ相手にアウェイでドローは、決して悪い結果ではない。しかし、ここまでの負のスパイラルを断ち切ることは、この日もできなかった。献身的な守備は評価できるが、そこからの展開も押し上げもまったく見るべきものがなく、スコアレスを狙ったかのような内容だった。

現時点で大分トリニータは、1勝しても最下位を脱出できない状況にある。ここ数試合は難敵が続いたというエクスキューズはできるが、今季そもそも今季の大分は「優勝を狙う」と公言していたのだ。自らの強化の失敗を、自分で尻拭いすることになった柳田監督。代行が外れた初戦だったが、すっきりしないままの折り返しとなった。

試合内容以上に寒かったのは、柳田監督就任に関する青野社長のコメントだ。3人の監督候補に声を掛けたが、最後の1人に断られたのが6月30j日だという。そんなことは開示する意味はないし、自分はやることはやったと言いたげであり、誰かに責任転嫁したい気持ちが透けて見える。柳田伸明という選択が「仕方なく」であることなど言わずに、最善の選択をしたと言うべきなのだ。「三位一体」に由来するチーム名が示しているが、行政が絡んだチーム経営であることが裏目に出ている。