【ワールドカップ】3位決定戦BRA-NED

開始早々に流れが決まってしまったこの試合で、主役になっていたのはアルジェリア人のハイムーディ主審だった。チアゴ・シウバのファウルを取ってイエローカード提示したのは妥当だが、ペナルティエリア内かどうかは微妙で、あれをPKにするケースは珍しいと思う。

本人も気になったのだろうし、開催国ブラジルがさらに失点してしまった中では、オランダが攻めている場面でのブラジルのファウルは取りにくくなってしまった。終盤のロッベンのプレーはどうみてもPKものだったが、あの場面でPKを取ることは難しいだろう。

一方、それを知ってか知らずか、ブラジルはいわゆる「マリーシア」にあふれる狡猾なプレーを増やす。そのせいもあって、主審は直前のプレーによる判定ではなく、それまでのプレーの累積で判断するようになってしまった。これは最悪だ。イエローカードを出す基準には「繰り返し違反」というものがあるが、それはあくまでカードの基準であって、ファウルを取るかどうかの基準にそれまでの経緯を加味すべきではない。

内容に関していえば、ブラジルは手数をかけ過ぎていたために、オランダに守備を固める時間を与えてしまっていた。これは、まるで日本代表だ。こうなってしまってはブラジルでも勝てないのだから、日本代表のスタイルには自ずと限界があったのだ。