【ワールドカップ】決勝に思う

ワールドカップの決勝がスコアレスドローPK戦になることほどつまらないことはない。ロベルト・バッジオのPK失敗で終わったアメリカ大会の再現は見たくなかったので、ゲッツェの華麗なゴールでまたしてもドイツが勝ってしまったが、それでもよかったと感じている。

決勝トーナメントを見て感じたことは、選手間の距離だ。結果を残したチームは、日本代表のように狭いエリアに選手が密集することなく、ピッチを広く使っていた。それは、長いパスを正確に通す技術やそれを思い通りの場所にトラップする技術に裏付けられている。むやみやたらに走り回ることなく、スペースを見つけて動いてはパスを回していたのだ。

僕は、フランス大会を制したフランス代表のスタイルが好きだった。ボールを持ったプレイヤーは、必ず相手を一人抜いて長いパスをだす出す。それを優雅に感じたのだ。「サポート」と称して狭いエリアで短いパスを好感していては、スペースがなくなってしまう。それでも突破できるならよいが、日本代表のプレイヤーにそこまでのスキルはない。だから、1トップという形にも無理がある。4年後のロシア大会まで、使える時間はそれほど多くない。