【東京都美術館】ターナー展

雨の日曜日。しかも、常磐線が日暮里駅の拡張工事で北千住~上野間が運休ということで、空いているのではないかという読みで訪れたターナー展。予想を裏切って、かなり混雑していました。

ターナーは、見せ方の難しい画家だと思っています。似たような主題を似たように描いた作品が多いのです。かつてロンドンのテート・ギャラリー(現在はテート・ブリテン)を訪れたときに、ターナーの展示は海のオンパレードで飽きてしまいましたが、この展覧会も飽きる見せ方だと感じました。実際、序盤の展示は皆がひとつずつじっくり鑑賞して混雑していましたが、終盤はそれほどでもなかったですからね…

ターナーの描く風景は、英国よりもイタリアのほうがきらめきを感じます。シェイクスピアもそうですが、英国人にとってイタリアは特別な場所なのでしょう。そして水彩画はあまり好きではない僕ですが、今回の展示では水彩に魅力ある作品がいくつもありました。印象派のような瞬間の視覚を描く淡い色彩は、水彩との相性がよさそうです。全部を見ようと思わなければ、それなりに充実した展示です。適宜飛ばしながら見ると、ちょうどよいのではないかと思います。

http://www.turner2013-14.jp/