【映画】ディクテーター

良い意味で、ここまでくだらない映画が久しぶりです。明らかにカダフィ金正日ビン・ラディンを茶化しているように見えるシーンが続き、主演で脚本も書いているサシャ・バロン・コーエンの身の安全を心配したくなってしまいます。度を越したパロディではあるものの、それを除いても思わず笑ってしまうような作りはさすがですね。微妙な一線を越えずに、踏み留まっている印象があります。

キャストでは、ゾーイ役のアンナ・ファリスがラブコメディっぽい演技を見せてくれます。ロスト・イン・トランスレーションにも出ていた女優ですが、この作品での印象はほとんど残っていません。市民運動家にしてエコロジストという役柄で、わき毛が特徴というキワモノ感は、危うい路線ですけどね…

ニューヨーク上空を飛ぶヘリコプター機内のシーンで、アラビア語で会話する中に「911」「ビン・ラディン」「ボン!(爆発音)」などが含まれているのを聞いて、同乗していた米国人夫妻が恐れおののくという描写があり、これが一番笑えました。タイトルの「ディクテーター」は独裁者という意味なので、「身元不明でニューヨーク」という副題がないと、シリアスな映画と誤解されそうですね、

http://www.dictator-movie.jp/