コンフェデレーションズカップでは男子も守備が崩壊してしまった日本代表だが、女子も他人事ｆｒはなかった。国際経験の浅い両サイドバックは、右の有吉も左の田中明日菜も揃って不十分な出来だったが、不動のレギュラーであるはずの熊谷が最悪だった。判断は遅いし、カバーリングはできていない。これはボランチで起用された弊害ではなかったか。
攻撃陣では、川澄が消えていた。全般的にサイドチェンジが遅く、ワンタッチでつなぎパスが短いために手詰まりとなる。ワールドカップやロンドンオリンピックの頃は、もっと広い視野で展開力のあるサッカーができていたはずなのだが… これを、澤穂希の不在だけで語ってはいけないと思う。
そして強化試合という位置づけのこのヨーロッパ遠征では、結局ワールドカップ以来の代表選手のテストが中心だ。確かに新顔も使ってはいるが、もっと明確に若手を起用すべきではないか。有吉、上尾野辺、田中明日菜は決して若手ではない。ベレーザ関係でいえば永里亜紗乃や田中美南、木龍、岩渕あたりの年代の経験値を上げないと、なでしこの未来は明るくない。王者が守りに入っては、かつてのアジア王者・中国女子のように衰退してしまうのではないだろうか。
