【東京オペラシティ】チェコ国立ブルノフィル

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芸術の秋なので、久しぶりにオーケストラが聴きたくなって情報を漁ったところ、東京オペラシティで14:00からチェコ国立ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団の公演があることを発見。演目もドボルザーク「序曲謝肉祭」、チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」「交響曲第5番」と僕好みなので、当日券狙いで出掛けてみることに。

開演前にはホワイエで画像のようなサロン・コンサートまで。バーで買ったシャンパンを飲みながら、軽快な弦楽合奏を楽しんでいるうちに1ベルが鳴りました。「謝肉祭」はあまり好きな曲ではないながら、オケの実力を量るには妥当。一見すると素人のような棒さばきのスワロフスキーは曲想よりも曲の構成、つまり今どの楽器を注目すべきか、ここで終わりなのか続くのかを前進で表現してくれるカスタマー・オリエンテッドな指揮者でした。

そしてチャイコのピアノ協奏曲第1番。ソリストは第8回フランツ・リスト国際ピアノ・コンクールで優勝した新鋭ヴィタリー・ピサレンコです。第1楽章冒頭の和音から、その力強い音色が存在感を発揮。伸びやかで重厚なピアノはカリスマ性はないものの、十分な実力を示してくれました。休憩前にはピアノソロによるアンコールもあり、リストの「ペトラルカのソネット第104番」をしっとりと聴かせてくれました。

休憩を挟んで、いよいよチャイコの5番です。オケの演奏はメリハリが効き、一体感を感じさせるもの。この曲は第4楽章を集大成として、徐々に積み上げてゆくような構成ですが、音圧のかけ方やハーモニーに特色がありました。対旋律を奏でる2ndヴァイオリンとビオラの美しさ、第2楽章冒頭のホルンの迫力など、印象に残る演奏でした。指揮者自ら日本語で「ドボルザークのスラブ舞曲第15番」と告げてアンコールも聴かせてくれましたよ。

ちなみに、開演1時間ほど前にはオケ団員が普段着で会場周辺を歩いており、中には屋外で空き缶を灰皿代わりにタバコを吸っている人も。あとでチェックしてみると、その彼はチェロの第2プルト表で演奏していました。

http://www.koransha.com/orch_chamber/brno_phil2011/index.html