【東北地方太平洋沖地震】長い一日

地震が発生したのは、オフィス地下の会議室で新卒採用選考のグループワークを開始したときでした。長い周期の微妙な揺れが続いたので、状況を確認しようと室外に出て階段に向かったところで強い揺れが。隣室から出てきた社員2人と階段脇で待機しましたが、かなり長く強い揺れでした。幸いビルには問題がなさそうで、管理会社の対応も早かったのでひとまず3階の自席へ。

外出中の社員の安否確認や京都オフィスとの連絡をはじめますが、目の前に山手線が停車したままずっと動きませんでした。徐々に「これは長期戦になる」ことがわかり、すでに品切れ状態のコンビニへ買出しに出たりしているうちに6時になりました。グループワークに来てくれた学生も帰宅の足がなく、会議室で待機です。その時点で僕はもう開き直って、たまっていた仕事を片付け始めました。10時前くらいから、上司にメンタルヘルス対応関連の報告を済ませて席に戻ると「南北線運転再開」の報が。人事の立場としては悩みましたが、家族も心配なので上司に相談して帰らせてもらうことにしました。

渋谷のオフィスから徒歩で六本木一丁目駅を目指します。六本木通りの下りは大渋滞で、バスも満員。歩行者の数も多く、狭い歩道はかなり歩きにくい状況でした。六本木交差点の人混みをやり過ごし、40分ほどで六本木一丁目に到着。駅は閑散としていましたが、アナウンスで「浦和美園行きは混雑しています」と。ところが7分待って来た電車は空いていて、楽勝で乗れました。

しかし、次の溜池山王から一気に混雑し、永田町ですでに積み残しが。それでも各駅のホームは人であふれていました。六本木一丁目から乗車したのは正解だったようです。途中後楽園で座れ、前に立っている女性と足が絡まりあうような混雑の中、どうにか王子に23:40ごろたどり着きました。コンビニにはパンも弁当も一切なかったものの、オリジン弁当で暖かいお弁当が買えたので助かりました。

家族や親兄弟は無事で、会社関係も特に大きな被害はなかった模様です。電話もメールもつながりにくい中でツイッターの情報は有用でしたが、ソースを確認しないリツイートの多さは気になりました。また善意からの「拡散希望」も、場合によっては自己満足にしか見えないこともあります。いずれにせよ、情報交換に貢献してくれた皆さま、こんな状況で懸命の復旧と運行を実現してくれた公共交通機関各社、コンビニ等サービス業の皆さま、本当にありがとうございました。