【大分-札幌】劇的な勝ち点3

後半、残り時間3分を切って札幌が築いた壁のミスを突いてウェズレイが直接FKを蹴りこむと、シャムスカは減らしていたボランチの数を元に戻した。しかし、降格争いを独走してしまっている札幌のモチベーションは燃え尽きない。西大伍が放った浮かせ気味のシュートは、綺麗な放物線を描いて下川の頭上を抜いた。勝ち切るシナリオが崩れた大分にとって、ここからの得点は遠く思えた。しかし…

エジミウソンがいた。左CKから高松のシュートが跳ね返ったところを、まるで1点目をなぞるかのようにゴール前に突っ込んだエジミウソンが、大分に手放しかけていた勝ち点3を劇的にもたらしたのだ。負傷で戦列を離れ、復帰してからは何事もなかったかのように活躍していた彼の貢献で、失いかけていた大分の活力がフルにチャージされたといえるだろう。

<GK>下川:5.5(バックパスのミスは致命的)
<DF>深谷:6(手堅く守る)、上本:5.5(アンデルソンにかわされ失点)、藤田:5.5(やや淡白)
<MF>高橋:6(攻撃で奮闘)、エジミウソン:7.5(貴重な2得点)、ホベルト:5.5(コンディション悪いながら貢献)、鈴木:5.5(クロスが早過ぎる)、金崎:6(マークされ孤立も)
<FW>森島:5.5(決定機外す)、ウェズレイ:6.5(絶妙FK)
<SUB>高松:5.5(まだ本調子でない)、清武:6(攻めの意識高い)、西山:評価なし
※清水、小林宏小林亮、前田は出場せず
<監督>シャムスカ:6(選手に疲労感ある中、今後に課題残す)

前節の東京V戦、この札幌戦と選手に疲労感がうかがえる。後半の半分を過ぎた頃には中盤の運動量は落ち、攻守の切り替えが一気に遅くなってしまう。どのチームも同じ条件とはいえ、選手層の薄い大分にとっては影響が大きいところだ。余裕のある展開に持ち込んで、若手を起用できればよいのだが。