【DVD】16ブロック・意外性のキャスティング

ブルース・ウィリスといえば、「ダイハード」シリーズで見せたようなタフでクールなイメージだけど、この作品ではうだつの上がらない刑事の役が妙にハマっています。彼が足を悪くしているという設定があるからこそ、マンハッタンを歩いて追っ手から逃げるというサスペンスの伏線になっているところは、割と自然に描かれていたように思います。

一方、悪徳刑事役のデヴィッド・モースは、スティーブン・キング原作の「ランゴリアーズ」や「グリーンマイル」で鍵になる脇役を演じているイメージが強かったのですが、本作のようなアクの強い役でも十分に個性を発揮していました。本来のイメージは「カッコいい」ブルース・ウィリスに「冴えない」デヴィッド・モースなのですが、意外性のキャスティングは成功していました。

ストーリーはやや単調で展開はある程度読めてしまいますが、リアルタイムで進行する緊張感やニューヨークの雑踏の描き方で飽きさせません。ただ、モス・デフのクセのあり過ぎる英語の発音には、すっかり耳が疲れましたね… DVDには別テイクのエンディングも収録されていますが、やはり僕は公開された方のバージョンが好きです。映画には、どんなに辛らつな内容であったとしてもハッピーエンドが必要なのだと、僕は思っています!

http://www.sonypictures.jp/homevideo/16blocks/index.html