【天使と悪魔】ダイジェスト版のよう

普通、この手のサスペンス映画といえば、ラブシーンあり会話ありと多彩な展開をするものですが、この「天使と悪魔」はまったく違います。とにかく最初から最後まで「謎を追う」シーンの連続で、脱線はほとんどないのです。テンポはよいので、緊張感を保ったままストーリーを楽しめますが、かえって気を抜けないので疲れてしまいますね。

あの大作を映画化するという意味では、かなり苦労があったのでしょう。ロン・ハワード監督にとっては難しい仕事だったと思いますが、結果これは好き嫌いが分かれる作品だと思います。原作を読んだ人には楽しめる一方、読んでいない人にはつながりが理解できない部分も多そうです。スイスの研究所の位置づけが弱かったり、ヴィットーリアの登場シーンが少なかったり。ダイジェストで見ているような、そんな感じが拭えません。

そして一番気になるのは、トム・ハンクスが演じる主人公ロバート・ラングドン教授が妙に自信にあふれていること。「ダ・ヴィンチ・コード」ではもっと気弱な感じだったと思うし、作品の順番からしても「天使と悪魔」の方が古いということを考えれば、もっと理系っぽい描き方がよかったのではないでしょうか。アクションシーンでも、まるでスポーツ選手かスパイのように俊敏でパワフルでしたから。

↓いつものように公式サイトのリンクは貼りましたが、正直かなり使いにくいです…
http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/angelsanddemons/