さて、今はブラジル人画家のアドリアナ・ヴァレジョンの展覧会が開催されています。「ぴあ」で見かけた作品に、僕の好きなデイビッド・ホックニーの雰囲気を感じたので興味を持っていました。実際に見てみると、その抽象と具象の境界をさまようような作品は衝撃です。プールの床に敷き詰められたタイルを油彩で忠実に描写しながら、水の屈折で歪んだラインをも鋭い視線で捉えているのです。具象でありながら、まるでモンドリアンのような抽象の世界を感じさせる不思議な作風に、目を奪われました。
常設展示では、ちょっとエロチックなものもありましたが、一番新鮮だったのは奈良美智の「My Drawing Room」という作品。これは、吉本ばななの文章に添えられたイラストでもおなじみのアーチスト・奈良美智のアトリエを再現したもので、ポップな感覚が意外にも洋館にマッチしていました。
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
