【フィギュアスケート】四大陸選手権

上海で開催されたフィギュアスケート四大陸選手権を映像で見ていて、とにかく氷が重そうな印象だった。漕ぐようにスケーティングしてもなかなか体が進まず、ジャンプとは関係ないところでもつまずきそうになったり、引っかかったりする選手が続出していた。氷の色が白濁している感じはなかったので、氷温が低すぎるということもなさそうだったが、何があったのだろうか。

そんな中でも、しっかりと安定した滑りを見せる選手がいて、女子シングルの千葉百音や男子シングルの鍵山優真はその代表格。優勝できるかどうかは、やはりスケーティングの安定にかかっているということだろう。逆に言えば、氷がどんな状態であっても自分の滑りができることが、トップ選手でいる条件なのかもしれない。ペアの「りくりゅう」こと三浦璃来と木原龍一は、木原の腰椎分離症からの復帰戦ということもあって、やはりスケーティングが引っかかっていたようだ。

それにしてもペアは全体的に低調で、優勝したデュデクデシャンも決してよい内容ではなかったが、40歳のデュデクがトップレベルにいることは素晴らしい。「りくりゅう」も、あの出来では世界選手権でも期待せず、感覚を取り戻すことに専念してもらえばよい。

四大陸選手権の位置づけには、毎度疑問を感じずにはいられないが、特に米国とカナダがもう少し上位争いに参加してくれないと事実上のアジア大会になってしまう。大会フォーマットの見直しも必要かもしれない。