【フィギュア】全日本選手権 Day1-2

ショートを終わった時点で、シングルは順当でもあり混戦でもある。男子の宇野、女子の坂本、三原は経験と実績を生かしてうまく仕上げてきた印象で、特に坂本花織はグランプリファイナルの不調を乗り越えて、締まった内容の演技を見せてくれた。一方で、その次のグループが大混戦。グランプリシリーズに出ていた選手はピーキングが難しかっただろうし、逆にそれ以外の選手は地方大会のレベルで調整してきたのだろうから、どこまで上げて行けるかということだったはず。松生や三浦がそれで失敗したのは残念だが、鍵山は何とか合わせてきた印象がある。

アイスダンスは「かなだい」こと村元/髙橋組がきっちり滑り込んできて、彼ららしいキレのある演技を披露して、相変わらずインパクトに欠ける小松原夫妻を上回った。全6組が出場してアイスダンスにしては盛況だったが、ほとんど樋口豊コーチの門下生だったようで、ゆたかさんは大忙しだった。競技レベルの底上げは重要だが、少しずつでもそれが進んでいる感覚はある。

ペアは「りくりゅう」こと三浦/木原組が、トロントからの移動のトラブルで出場できなかったことが残念だ。北米も大雪に見舞われている中、トロントからバンクーバーへの便が遅延した上にバンクーバーから成田の便も遅延して丸2日を費やした上に、ロストバゲージで用具が届かないという最悪の展開だったようだ。僕も乗り継ぎできなかっことや遅延、ロストバゲージも経験しているが、ストレスはかなりのもの。この状態で演技するという選択をしなかったことは、何よりだと思う。