【木下Gジャパンオープン】西岡良仁―ギロン

ジャパンオープンの初日、ナイトセッション第1試合に登場した西岡良仁が予選勝者のマルコス・ギロンと対戦した。ファーストセットはイーブンのままタイブレークに突入したが、白熱の大接戦に。お互いミニブレークは奪うものの、なかなかセットを取り切れない。ピンチの場面で西岡がサービスエースを2本続けて決めれば、ギロンも鋭いウィナーで対抗する。タイブレークが15-15になったら面白いと思っていたが、結局16-14でギロンが取った。

しかし、セカンドセットはいきなり西岡のブレークで始まり、そのまま逃げ切ってセットオールに。迎えたファイナルセットは第4ゲームでギロンがブレーク。勝負のヤマは続く第5ゲームだった。

お互い持てる力を出し切るような展開で、3度のデュースを経る接戦となる。ギロンのパワフルなショットに対し、西岡は持ち味である回転やコースを巧みに変える「ウザい」テニスで長いラリーが続くが、ここで先にミスをしてしまったことが響いた。これでモチベーションが切れてしまった西岡は続くサービスゲームもブレークされ、表情からも生気が消えて勝負はついた。

総合的な評価として西岡は決して悪くなく、素晴らしいテニスをしていたのだが、残念ながらギロンの方がそれを上回っていたということだ。アンフォーストエラーも「攻めたからこそ」のミスであって、後悔するようなものではない。だからこそ、フラストレーションが溜まってコードバイオレーションを取られてしまったのだが、それも含めての西岡良仁。自分のスタイルは貫けばよい。

個人的に気になるのは、ギロンの2回戦の相手が決まる今日の綿貫陽介とキャスパー・ルードの試合。水曜日と木曜日は有明で観戦する予定なのだが、昨年も僕の観戦日を待たずに姿を消してしまったルード。彼のテニスが見られるかどうか、それが問題なのだ。